二死満塁
《面会所の取調室》
パイプ椅子に座り、うつむいて机の一点を見つめている番号付きの囚人服を着た坊主のげんさん。
ガチャっとスーツの男2人が入ってきて、そのうちの大柄で短髪の1人が机を挟んで対面し、立ちながら
『まさか、急遽任された僕の一番最初の担当が、あなたになるとは思いもよりませんでした。』
げんさんは目線は机のまま微動だにしない。
その机に、スーっと名刺が置かれる
『警視庁捜査一課、山本浩一です。』
げんさんは見上げると
元野球部の(8番サード山本浩一、チーム一のガッツマン)が立っていた。
げんさん
『お前‥そうか、君のお父さんは‥』
浩一
『先生‥いや、あなたは本当に突き落としたんですか?』
げんさん
『‥ああ。』
《めぐるの病室前》
医師とめぐるの父、
『命に別状はありませんが、状況に変わりはありません。』
《喫煙所》
周助は手紙を持つ手を下ろし握り潰す、そんな周助に宗男が言った。
『ぼ、僕なんていない方がいいんだ‥嫁は夜の仕事で帰ってこない、こ、子供はなつかないし‥あげくのはてには保証人になったら兄貴はいなくなって会社にまで取り立てが‥またクビだよ‥これ以上‥』
周助
『‥るせぇ。』
聞こえてない宗男は続けた
『げ、げんさんは僕にな、何を‥』
周助
『おい。歯食いしばれ。』
宗男は『?』と周助を車椅子から見上げると
ドっカーン!
『ブッ!!』
と、おもいっきり宗男をぶん殴り車椅子ごと後ろにひっくり返りバウンドして、そのまま頭を打ち付け、そのまま宗男の胸ぐらを掴んだ。
それを見ていた周りの人の中に『ん?』と、めぐるを見舞いに来たパンチパーマにスカジャンの男。元野球部の
ナベ(7番レフト・チーム一のラッキーボーイ。サヨナラ打も決勝打もチーム一)
現パチプロ
がパチンコの景品を入れた紙袋を投げ捨て慌てて止めに入った。
ナベ
『な、何してんだよお前ら!?』
後ろから掴み話すナベ。
周助は息をあらげながら、鼻血を出す口元をおさえる宗男に
『ハァハァ‥痛ぇか?痛ぇだろ?痛ぇよなっ!?』
ナベ
『おい!』
周助
『生きてるから痛ぇんだよ。テメェの勝手でその何倍もの痛みを大事な人間にあげてぇのかよ!?』
宗男
『‥』
ナベ
『どーゆー事だよ!?とにかく落ち着け!!』
周助は掴んだ胸ぐらを投げ捨て、そのまま病院を去った。
続く。。
パイプ椅子に座り、うつむいて机の一点を見つめている番号付きの囚人服を着た坊主のげんさん。
ガチャっとスーツの男2人が入ってきて、そのうちの大柄で短髪の1人が机を挟んで対面し、立ちながら
『まさか、急遽任された僕の一番最初の担当が、あなたになるとは思いもよりませんでした。』
げんさんは目線は机のまま微動だにしない。
その机に、スーっと名刺が置かれる
『警視庁捜査一課、山本浩一です。』
げんさんは見上げると
元野球部の(8番サード山本浩一、チーム一のガッツマン)が立っていた。
げんさん
『お前‥そうか、君のお父さんは‥』
浩一
『先生‥いや、あなたは本当に突き落としたんですか?』
げんさん
『‥ああ。』
《めぐるの病室前》
医師とめぐるの父、
『命に別状はありませんが、状況に変わりはありません。』
《喫煙所》
周助は手紙を持つ手を下ろし握り潰す、そんな周助に宗男が言った。
『ぼ、僕なんていない方がいいんだ‥嫁は夜の仕事で帰ってこない、こ、子供はなつかないし‥あげくのはてには保証人になったら兄貴はいなくなって会社にまで取り立てが‥またクビだよ‥これ以上‥』
周助
『‥るせぇ。』
聞こえてない宗男は続けた
『げ、げんさんは僕にな、何を‥』
周助
『おい。歯食いしばれ。』
宗男は『?』と周助を車椅子から見上げると
ドっカーン!
『ブッ!!』
と、おもいっきり宗男をぶん殴り車椅子ごと後ろにひっくり返りバウンドして、そのまま頭を打ち付け、そのまま宗男の胸ぐらを掴んだ。
それを見ていた周りの人の中に『ん?』と、めぐるを見舞いに来たパンチパーマにスカジャンの男。元野球部の
ナベ(7番レフト・チーム一のラッキーボーイ。サヨナラ打も決勝打もチーム一)
現パチプロ
がパチンコの景品を入れた紙袋を投げ捨て慌てて止めに入った。
ナベ
『な、何してんだよお前ら!?』
後ろから掴み話すナベ。
周助は息をあらげながら、鼻血を出す口元をおさえる宗男に
『ハァハァ‥痛ぇか?痛ぇだろ?痛ぇよなっ!?』
ナベ
『おい!』
周助
『生きてるから痛ぇんだよ。テメェの勝手でその何倍もの痛みを大事な人間にあげてぇのかよ!?』
宗男
『‥』
ナベ
『どーゆー事だよ!?とにかく落ち着け!!』
周助は掴んだ胸ぐらを投げ捨て、そのまま病院を去った。
続く。。
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