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浅い~話。

2011
横浜高校野球部時代。



肘の手術をしたばかりで、まだ投げれも打てもできないのに、監督さんはオイラに背番号をくれた。




監督やベンチに入れないたくさんのメンバーの申し訳なさがあったから、できる事を何でもしたかった。





そんな中、監督は伝令係にオイラを任命した。




高校野球は監督がグラウンドに入れない決まりがあるから、

ピンチやチャンスの時、監督に代わりタイムをかけて、監督の言葉をグラウンドのチームメイトに伝えに行くのが伝令係。





秋か春の大会かは忘れたけど、大きな大会の大事な試合だった。





その試合の終盤、うちがピンチになった。ベンチに座ってたオイラに監督は


『上地っ!』




『はい(・o・)』




と呼び、手招きした。




監督は次のバッターの弱点や相手のくせの確認、うちの守備陣形の確認、気持ちの持ち方なとをダダーっとアドバイスを言い、オイラの背中を叩いて

『よし行け!』



と送り出した。




オイラは何万人といるグラウンドに帽子を取り挨拶して走り、マウンドにいる松坂や内野の選手を集めた。




その監督から託された、たくさんの言葉をみんなの所に行く途中でオイラは。。なんと。。。。








忘れた('◇')ゞ(笑)







いろいろ細かい事をたくさん言われすぎて、見事なまでに忘れた。






マウンドに集まったチームメイトは

『ゆーすけ、監督は何て?』


て聞くからオイラは

『‥。』


一瞬こんなオイラでもさすがに焦った。



まさか、もう一度ベンチに戻って監督に

『あの~‥さっき何て言いましたっけ(-▽-)?』


なんて言えないのは、16、7才のオイラにも分かった。





オイラは振り返りベンチを見ると、遠くから監督は真っ直ぐ厳しい顔でオイラを見て頷いた。



オイラは心の中で
『いゃゃ。頷れても忘れたし‥(;○;)』



と思いながら、緊張と不安で強ばるチームメイトを見て

『お前ら、もっと近くに寄れ。』

とオイラはみんなをもっと近くに呼び、肩を寄せあい右左にいる選手に肩を組みながら言った。



オイラ
『いいかみんな‥チラッとだけ監督さんの顔を見てみろ。実はな。監督さん‥










『下痢らしい。』








ショートの飯野がブッ!!と鼻水と一緒に吹き出した。




オイラ

『漏れそうだから早くチェンジにしてくれ!って。』


と、オイラは真剣な眼差しで言った。



するとそこに集まったチームメイト全員が、お客さんや周りに気付かれないように肩を揺らして笑ってた。





オイラは

『じゃ、頑張れヾ(-へ-)』




みんなは

『て、終わりかぃっ(笑)!!』(ノ-o-)(ノ-o-)ノ(ノ-o-)ノ(ノ-o-)ノ(ノ≧o≦)ノ



て声をオイラは背にしてベンチに戻ると、監督に



『ご苦労さん!』




て言われたからオイラは

『とんでもないっす!』
ヾ(-へ-)





つった(笑)





見事その回を抑え、最後のバッターが高いフライを打つと、うちの選手が

『オーライオーライ!!』

て言ってる時にオイラは両手を挙げて


『オーライオーライ結果オーライ(ノ-o-)ノ』


て、結局うちが勝った(笑)





多分あの試合で一番ホッとしたのオイラです
(-ー-;)V

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